WE LOVE COFFEE PEOPLE
コーヒーハウスと焙煎所を経営しているので当たり前だけど、毎日コーヒーと暮らしているに等しい。さらにたまにできた休日や店の行く前もコーヒーショップに立ち寄っている。(帰り道はビールだけど)
朝 店に着くと その日の試飲を兼ねて コーヒーを一杯淹れる。このコーヒーは大抵ホットだ。今ではすっかりアイスコーヒー好きになったが、一時期 アイスコーヒーは邪道だ!と思っていたことがあった。滅多にアイスコーヒーは飲むことはなく、それはコーヒーハウスを始める時期まで続いた。暑い夏の日、チェーン店のコーヒーショップに入っても、頑なにホットコーヒーを注文していた。ボクらの世代(1960年代生まれ)には脳裏に焼き付いている男の台詞がある。
男は黙ってホットコーヒー
元ネタはコレ、三船敏郎さんの「男は黙ってサッポロビール」今の時代なら、クレームがつくこと間違いないようなコーピーだろう。アルコールの弊害への配慮から、業界はCMに自主基準を設けているが、それでも「男は黙って」に理由がないように なぜ 夏でもホットコーヒーを飲むか?に理由はない。
「コーヒーは好きか?」と聞かれれば「間違いなくYES」しかし、経営ともなれば 「好き」以上に 最高の一杯を提供する責任が生じる。その責任は好き嫌いでは済まされない。今日のコーヒーは美味しいか?もちろん憂鬱(ゆううつ)とまでは言わないが、常にこの美味しいコーヒーはボクの頭を悩ませている。煌大と言う若く才能のある焙煎士が焼いてくれた豆を最高な状態で提供できているかはボクにかかっている。コーヒーの味を研ぎ澄ませるため、毎晩飲む酒の「量」を減らしたり、必要以上な暴飲暴食はしない生活を心がけている。そして毎日10時間以上の睡眠時間をしっかり摂って、目覚めを大切にして、気持ちよくここchairに通っている。
好きな写真がある。
1964年初頭、写真家のハリー・ベンソン(Harry Benson)はロンドンのデイリー・エクスプレスの写真編集者から電話を受けてビートルズのパリ旅行を取材してほしいと頼まれた。その際のポールを撮影した写真がこちら。
「ビートルズ・オン・ザ・ロード 1964-1966 テーブルブック」に収録されている1枚。コーヒーカップを手にしているポール。YouTubeならこのあと、ポールが何を見ていて、次にコーヒーを飲むのか、飲み終えたのかがわかるのだが、写真では視線の先に何があるのかはわからない。想像を掻き立ててくれる写真は改めて良いな!と感じさせてくれる。
The Beatles on the Road 1964-1966 Harry Benson (Taschen )